りょう

パーマネント野ばらのりょうのレビュー・感想・評価

パーマネント野ばら(2010年製作の映画)
3.8
淡々と進む海沿いの田舎の暮らし。狭いコミュニティの中で男運の悪い女性たちの引くくらいの下ネタ…。

最後まで掴みどころのないこんな雰囲気で進んで終わるのかなと思いきや。最後の15分くらいでこんな大どんでん返しが待っているとは…。道理で江口洋介が浮いている感じがしてたわけだ。

人は2度死ぬ。命が終わる時と、人々から忘れ去られる時。そこにその人が存在しなくても、心の中で生き続けることもある。無理に忘れようとしなくてもいいのだ。そうやって胸に抱えたまま、人生が進んで行ってもいい。

全て周りが分かった上でなおこのことを見守っていたんだと思うと、2回目観ると見え方変わってくる作品だと思う。

芸達者の小池栄子、幸薄キャラが似合いすぎの池脇千鶴、パンチパーマの夏木マリと実力派ぞろい、そして菅野美穂の消えてしまいそうなほどの透明感。

100分の映画だが、割と長く感じました。が、最後見終わると何気なく見ていたことが、こういうことだったのかと意味を持って思い出される構成になってました。
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