さすらいの用心棒

DEATH NOTE デスノートのさすらいの用心棒のレビュー・感想・評価

DEATH NOTE デスノート(2006年製作の映画)
3.6
「名前を書かれた人間は死ぬ」という死神のノートを手に入れた月(藤原竜也)は、正義のため次々と犯罪者に死の制裁を下してゆくが、やがて警察の手から逃れるために一般人を巻き込むようになり─────

中学生の時に爆発的に流行った『デスノート』。当時よくわからないまま10年以上も経ち、今回初めて見る。
知略戦のためだけに大量の犯罪者と一般人が理由もわからず殺されて行く異様さは戦場を見ているようなおぞましさがあり、なおかつ怜悧なロジック合戦も展開され、暴力と知力の背反を織り交ぜたストーリーには思わず観行ってしまった。まあ、こりゃヒットするわけだ。
金子修介監督の、いちいち間を置いて見得を切る歌舞伎的な演出がうまくマンガ的な世界観と親和していたのも勝因のひとつだと思う。ほかの映画でこんな演出をやっていたら、すこし痛い作品になっていたはず。正直、ちょっと痛いんだけども。