サラダバー

海と毒薬のサラダバーのレビュー・感想・評価

海と毒薬(1986年製作の映画)
4.5
神の存在と罰を説く看護師の存在と主人公勝呂の苦悩が生体実験という行為の残酷さをより浮き彫りにしている。

クリスチャンではない知人の医師戸田も自分自身の無関心・無感情な態度に戸惑っている様子がよかった。

エンディングで戸田が言った
「殺したんやない、活かしたんや」
「俺らに罰を与えるそいつらも俺らと同じ立場になったらきっと同じことするはずや」
という自己正当化はやはり倫理観が欠如していると言うしかない。

が、そういった言論の風潮は今も言いそうなセリフでありそれこそが恐怖であると思った。