このレビューはネタバレを含みます
話の半分はヤクが切れた喜多さんの禁断症状による幻覚。
この頃のアスミックエースの映画って本当に喋ってるセリフと叫んでるセリフの音量差が激しくて聞き取りづらい。
でもそういうのも込みで懐かしくて良かった。
死んだ人間の魂は皆荒川良々の顔をしてるってなんかいい。善人も悪人も死んだら皆荒川良々。死んだら皆平等。
とっくに死んでる弥次さんは下界の幸せなんて求めちゃいない。そんなもんは身体と一緒にとっくに棄てていて、喜多さんと終わらない青春のような恋の旅を望む。
喜多さんの求めるリアルってそういう境界線の先にある本物の生のことなんだろう。
二人の進む東海道道中膝栗毛って生き死に微睡んだ退廃の旅路。そいつはエラく幸せな道中なんだろう。
しかし長瀬智也は流血がホントによく似合う顔立ちですね。めちゃくちゃ色気を覚えました。