クシーくん

ぼくらの七日間戦争のクシーくんのネタバレレビュー・内容・結末

ぼくらの七日間戦争(1988年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

宗田理のベストセラー「ぼくら」シリーズ第1作目の実写映画。公開のアニメ映画に合わせたものかBSで放送されていた。扱いが地味〜。

宮沢りえが可愛過ぎるのと、サイコ教師役の佐野史郎がキモ過ぎるのを堪能する映画。と言うよりもほぼ全員頭のおかしい教師しか出てこないのだが、特に佐野史郎が気持ち悪い。スカートの丈を測るくだりは完全にギャグ...と思ったらこういう事をする学校は実際あったと当時学生時代を過ごした人の感想を目にした。正気か。

ジュブナイル原作でティーンエイジャーをターゲットにした作品と言うことを差し引いても雑な脚本で、ついつい目を逸らしたくなるような展開が続く。
原作は学生運動を多分に意識しているらしく映画にもその名残がラストの台詞や体制への反逆...というテーマにも見え隠れするが、あまり学生運動を意識しすぎてもウケないと踏んだか単なる能天気な青春映画になっている。その分軽薄になり過ぎたきらいもあるが。

大体私はいい加減な人間が出てくる映画は好きだが、いい加減な映画は好きではない。子供向けでも、大人が真剣に考えて工夫したなら良いが、本作は子供騙しの域を出なかったと思う。

花火をあげるラストの痛快さはぶっちゃけお粗末だがまだいい。一件落着その後は何のお咎めなしでは余りにも御都合主義でシラケまくりだ。エンタメだろうがなんだろうが覚悟がなくて何の反逆だろうか。子供向けと子供騙しは似ているようで大いに違うのだ。この違い分かるかなぁ。分っかんねえだろうなぁ。
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