ロアー

イン・ザ・スープのロアーのレビュー・感想・評価

イン・ザ・スープ(1992年製作の映画)
3.8
噂に聞きしブシェミのオシャンティ映画!
おじさんにモテモテなブシェミが、耳をペロペロされたりキスされたりテレビカメラの前で全裸を要求されたり、とにかくセクハラされてる映画だった。
何一つ間違ったことは言ってないものの語弊を招きそうなので(確信犯のくせに)ちゃんと説明すると、お金が全然ないけど映画を作りたくて分厚い脚本を書いているブシェミが、耳ペロおじさんに出資してもらえることになって、隣に住んでる好きな女性をヒロイン役に口説いて映画を作ろうとするお話です。

全編白黒だし、映画の雰囲気がジム・ジャームッシュ作品っぽいなぁ~と思っていたら、ジム・ジャームッシュ本人が出てきた。監督のことを考えてたせいで実体化させちゃったかと思った。
とにかく耳ペロおじさんがぶっ飛んでる人で、めちゃくちゃ陽気でうさん臭くて、ブシェミに対する態度がまるきりチワワをかわいがってるようだった。ペット感覚でブシェミにチュッチュしちゃう耳ペロおじさん。
まあとにかく怪しい人なので、お金の出どころはもちろん犯罪がらみ。
それに巻きまれて訳の分からないことを強要されるチワワ...ブシェミを楽しむ映画だった。

こんなヤバそうな内容なのに、実は監督(ヒロイン役のジェニファー・ビールスの夫)の実体験を元にした映画だそう。
無名の脚本家にギャングがポーンとお金を出して映画作ろう~って...え、現実にもそんなことあるの?でも日本でいうところのバブルみたいな時代なら確かにあるかも。監督も耳ペロペロされちゃったのかしら?

チワワなブシェミ目当てで観たものの一粒で二度おいしくて、サムロも出てた。チワワが思いを寄せるヒロインの家に住んでいて、ここら辺ちょっと見逃しちゃったのでよく分からないんだけど、ヒロインの弟なのかな?
知的障害がある役なんだけど、サムロの純真無垢な笑顔がヤバかった。しかもふわっふわの羽毛が舞い散る中、鳩を持って登場したので天使かと思った。ちょい役なので2回の登場シーンの時間を合わせても5分に満たないけど、サムロ摂取の満足感はたっぷり。
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