うぐいす

無法松の一生のうぐいすのレビュー・感想・評価

無法松の一生(1943年製作の映画)
3.6
その当時の日本人がこうありたいという精神性なのかなと。
松の奥様への想いが描かれた部分は、検閲によりカットされしまったそうですが、それでも十分に滲んでいて、逆に切なさとか尊みが尖がった気すらしました。

映像としても抽象的な表現とかすごくチャレンジングで、カッコいい。
どうすれば、この自分のイメージを伝えられるだろう、っていう作り手側の気持ちがのっていて、たぶん聴衆は、自分の中にも浮かびはするけどはっきりと掴んだことはなかったような映像が眼前に表れて、ぅわーっとなったんじゃないかなぁと。

日本人の魂をくすぐるような鉄板ストーリーを、そういう新しさの中で描いてあるギャップが、おもしろいし、やっぱりカッコいいと思いました。
うぐいす

うぐいす