ジョージ・A・ロメロ監督とは、
「ゾンビ映画の元祖」
「ホラー映画の巨匠」
「カルト映画の鬼才」
それがジョージ・A・ロメロだ。
本作は『ゾンビ三部作』の最終章。
一作目で世界に多大なる衝撃を与えた、
『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』
二作目はゾンビ映画を定着させる、
『ゾンビ』は今でも語り継がれる。
そして、本作はゾンビ世界を語っている。
まさにジョージ・A・ロメロ監督らしく、
彼なりのゾンビ哲学を取り入れた内容だ。
科学者サラ、
ロリー・カーディルは、
強い女性だ。
ローズ大尉、
ジョセフ・ピラトーは、
上手い悪役。
ローガン博士、
リチャード・リバティーは、
狂うほど良い。
ヘリの操縦士ジョン、
テリー・アレクサンダーは、
ロメロ哲学の代弁者。
無線技士のビル、
ジャーラス・コンロイは、
おいしい役回り。
最後に本作の裏主人公を紹介しよう。
バブだ。
彼こそが本作の象徴とも言える人物。
いやっ、
正確に言えば本作を象徴するゾンビ。
昨今では走るゾンビが主流。
でも、本作はあくまで王道。
オールドスタイルの原点だ。
バブこそは新たなるゾンビ像を生み出している。
進化したゾンビという設定でやる作品は多いが、
本作のバブは先取りと言ってもいい存在である。
ジョージ・A・ロメロの作るゾンビ映画は、
単なるグロテスクな描写や、
単なるカニバリズムの映像、
単なるゴーマニズムの哲学、
そんな安易なモノで片づける内容ではない。
ゾンビ映画として完成し、
ホラー映画として恐怖を与え、
哲学映画として語られる。
本作をただのゾンビ映画として侮るべからず。
本作はただのゾンビ映画として観るべからず。
本作がただのゾンビ映画として思うべからず。
ジョージ・A・ロメロ監督に拍手を。
偉大なゾンビ映画の最終章に拍手を。
最後に本作の裏主人公バブに答礼を。
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