過去のない男のmtのネタバレレビュー・内容・結末

『浮き雲』で、かなり分かりやすい感動を与えてくれたカウリスマキ監督ですが、今作ではっきりと分かりやすい「ドラマ」を撮ってくれたようで、とても面白く、感動しました。
内容的には無知なストレンジャーが別のコミュニティに入り込んで、それまで解決できなかった問題を次々解決していく、個人的に”裸の大将モノ”と呼んでいるパターンのものですが、分かりやすいシナリオである上に、カウリスマキらしいオフビートなギャグも挟まれ、とても見やすく、楽しい作品になっていたと思います。
元奥さんともあっさりと分かれてしまうところも、独特のドライさが見られてよかったと思います。また主役が最後まで名無しなのも、独特の神秘性が現われて良かったです。
合間のサウンドトラック、とくにライブシーンで演奏されていた曲がとても良かったです。