Punisher田中

レオン 完全版のPunisher田中のレビュー・感想・評価

レオン 完全版(1994年製作の映画)
4.5
孤独なプロの殺し屋レオンは、マフィアのボスであるトニーを介して依頼を遂行しながら仕事に没頭する生活をしていた。

仕事帰りのレオンはアパートの隣室に住む少女マチルダと、彼女の顔に家族からの暴力の痕があることをきっかけに知り合う。マチルダは実の父親であるジョセフに義姉のジョアンから虐待を受けており、義母のマージからは他人のように接され、幼い弟マイケルにしか心を開けない、家でも安らぐことができない生活を送っていた。

ある日、マチルダの父親であるジョセフが麻薬密売組織の麻薬を横領したことを見抜いたボスのスタンスフィールドとその一味がアパートに乱入し、スタンスフィールドはマチルダの家族を容赦なく射殺する。レオンのために牛乳を買いにでかけ、運良く難を逃れていたマチルダは、帰ってきた頃には家族全員を皆殺しにされていた事を知る。マチルダはとっさに隣室のレオンに助けを求め、レオンはしぶしぶ彼女を保護するが...というお話。

どこか似ていて足りない部分を補い合うかのような凸凹な二人の関係にかなり引き込まれた。
いっぺん見ると元気な女の子だが、時には大人の女性のような妖艶さを持っているマチルダに、冷たさと恐怖を持った近寄り難い男だが、中身は少年のような純粋さを持ったレオン。この不安定な二人のキャラクターがかなり魅力的。
言葉はなくても表情で人間性が伝わり、演技の凄さを改めて感じさせてくれる。
敵役であるスタンスフィールドもなかなか面白いキャラクターでとにかくイカれていたり、時にはまともだったりでなかなか憎めないキャラクターになっている。
自分は、この映画がきっかけでよく映画を借りる習慣が身についたため、ぜひ見て欲しい。
大袈裟かもしれないが、愛とは何かを考えさせてくれる作品になっている。