マリリン

祇園の姉妹のマリリンのレビュー・感想・評価

祇園の姉妹(1936年製作の映画)
3.5
【女性への扱いは今も変わらない】
映画評論家・蓮實重彦大先生が溝口映画の中でやたら褒めていたので観賞。私はどちらかと言うと、『山椒太夫』の悲しい「運命感」の方が好み。やっぱり女性からすると、この作品の姉妹のセリフが他人事ではないと思って見ていて辛かった。祇園で芸者をしている姉妹の辛辣な生活から比べれば、現代っ子の私が文句垂れる権利もない。しかし、世間、つまり男性からの女性への扱いって今も昔も根本的にはそう変わってはないような気がする。名目上では、女性の社会進出やら平等性が謳われてますが、心から「平等、感じる!」って思っている女性はいないんじゃないかな。
お人好しの姉と野心家の妹。うまくいけばどちらのタイプでも幸せになれるとは思うけれど、付き合う男次第ってとこが悲しいじゃありませんか。
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