オノタカノフ

小さな恋のメロディのオノタカノフのレビュー・感想・評価

小さな恋のメロディ(1971年製作の映画)
2.5
テレビ埼玉にて。

ビージーズの「メロディ・フェア」と「若葉のころ(原題「First of May」を「若葉のころ」とする屈指の名邦題)」、この映画のために作られたのかと思ったら、1969年リリースの『オデッサ』に収録されていたものだそうで(映画は1971年公開)。となると、「メロディ・フェア」という曲があったから、女の子の名前をメロディにしたとか、そんな事情なのかね?

そんなことはともかく、私にとってのビージーズ三大名曲のうちの二曲(もう一曲は「マサチューセッツ」)が使われている上、私の二大アイドルのうちの一人Y(もう一人は言わない)が加わったCSNYの「ティーチ・ユア・チルドレン」が使われていて、なかなか嬉しい。しかもそれぞれの曲で歌われる思春期の少女への励ましや少年の心の動き、親世代との断絶などが、各シーンとマッチしていて、いい感じである。

で、映画の内容はというと。最後に爆弾で自動車破壊してめでたしめでたしじゃねぇだろ、と文句をつけるのはおとぎ話に対して野暮なのは承知しているが、だからと言ってお話そのものが面白くなる訳でもない。せめてトロッコの行先が深い森の中ででもあったなら、夢物語へと展開する含みを持たせることもできたかもしれないが。

マーク・レスター、トレイシー・ハイド、ジャック・ワイルド。いずれも当時の日本でアイドル的な人気を博したのが納得できる魅力を湛えているが、三人ともその後の俳優活動は芳しくなかったのは残念。

墓場でミック・ジャガーのポスターに接吻する少女たちの儀式は面白かった。
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