男はくらいよ監督さそり

小さな恋のメロディの男はくらいよ監督さそりのレビュー・感想・評価

小さな恋のメロディ(1971年製作の映画)
5.0
トロッコに乗って二人はどこへ行ったのだろう?それは大人にならない永遠の子供の国だよ。
この映画がテレビ放映された時、日本中の小学生が観て大騒ぎになった。そしてヒロインのトレーシーハイドは日本史上最大のアイドル女優になった。
公開から何年も経ってるのにロードショー誌の招待で来日して大騒ぎになった。日本でのみ発掘され、日本だけで受けた映画。それは70年代のロンドンに対するあこがれが具現化されていたからだろう。メロディとダニエルの純粋な愛を描きながら、実は階級社会も描かれている。
普通ならその二人に焦点を絞るがオーンショーの存在がこの映画を特殊なものにしている。ダニエル以外は労働者階級なのだ。オーンショーには両親がいなくてメロディの父はムショ帰り。なんかそこら辺も泣けてくる。
ビージーズの歌も素晴らしいが、後に大監督になるアランパーカーの脚本が天才的!「50年ってどれくらい?」
「休みを抜かして、だいたい150学期。」
「同じ人をずっと50年も愛し続けるなんて無理よ。」
「できるよ。だってもう1週間も愛してる。」
全て小学生視点だ。素晴らしすぎる!
淀川さんが日曜洋画劇場の解説で爆弾マニアの生徒の爆弾が爆発したシーンに「真似してはいけませんよ」
と子供達に忠告した。時代を先見してたと思う。流石ですネ!