鮭

花とアリスの鮭のレビュー・感想・評価

花とアリス(2004年製作の映画)
4.0
蒼井優ちゃんの小悪魔的な可憐さが見所ですが、鈴木杏ちゃんのべったりとした自意識過剰な学生っぷりも素晴らしいです。
シュールな雰囲気と、映像の綺麗さに、いつ観ても心洗われるような映画です。

最初に観たのは、中学生のとき。BSか何かのテレビで放送されていた記憶があります。
思春期の頃は、「2人とも別にそんなに可愛くないし何この意味不明な映画」と思ってしまってましたが、それでも最後まで見入ってしまっている自分に「???」でした。

でも高校、専門学校、社会人と区切りごとになぜだか1回ずつは観てきたという不思議。
その度どんどん魅力が分かっていくような。
多分、最初の頃は自分が映画の登場人物たちと同じ目線で観ていたからちょっと反抗心があったのかなと今は思います。
すこしずつ大人になるにつれて、この年代の頃の時間の流れをうらやましく噛み締めているような目線になって、好きになってきたのかなと。

そう思うと、その一瞬を切り取って事細かに表現している岩井監督のすごさに脱帽するのでした。
スワロウテイルも好きですが、こういう何気ない日常を切り取らせると、その技量・力量が歴然ですね。
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