2010/8/24鑑賞(鑑賞メーターより転載)
同じスティーブ・マックイーン主演でも「大脱走」はこの上なく痛快だったが、こちらはその真逆を行くようなシリアスで深刻な脱走劇。床を這い回る虫を食い(観ていて辛かった)、わずかに漏れる光にすがりつつ明日へと命を辛うじてつなぐマックイーンの演技には「脱走＝生き続けるための手段」という執念が充満している。途中盟友をも放り出して楽園のような場所に逃げ込みハッピーエンドかと思いきや、まさかという人物に裏切られたり...という展開も興味深い。長く重たいので鑑賞にはかなりの気合を要するが、余韻もまた半端ない力作。
