女吸血鬼のhummingbirdのネタバレレビュー・内容・結末

中川信夫監督、天知茂の吸血鬼もの。タイトルの「女吸血鬼」は出てこない。

作品を通して天知茂の吸血鬼ぶりがやっぱり見もの。新東宝らしい独特のチープさが内容に合ってなくて、前半は今ひとつに感じるけど、クライマックスの岩の城の部分は俄然面白い。

出てくるオドロオドロしいキャラクター（ジャケット画像参照）、ものすごく奥行きを強調した城のセット、サーベルや鞭を使う天知茂（階段をバックで移動するシーンはびっくり）、蝋人形のような三原葉子。カルトムービーの香り（井上梅次の「黒蜥蜴」を思い出す）。

映像は、長めのカットで、人物の動きとカメラワークで見せる、サイレントに近いタイプ。