アンダルシアの蚊

スモークのアンダルシアの蚊のレビュー・感想・評価

スモーク(1995年製作の映画)
4.9
“タバコとは友を呼び、人生を豊かにし、悪を中和する”[97]
[「火はいずれ消える」、煙は消えない]
これを見たらタバコがかっこよく見えてしまう。本当に洒落てる映画だった。アメリカン・ニューシネマ感が半端ない。ハーヴェイ・カイテル主演だから余計に感じちゃう。

幸せの絡み合いや辛さの絡み合い、煙のように優しい空気、言葉では表せれない感情を煙が語る…ヤク中、眼帯、作家、黒人少年、タバコ屋の店主などそれぞれ違う問題を抱えたものがタバコを軸に救い合うって感じの話で、淡々と描いていており、地味な感じは抗えないけど、凄くオシャレな映画。地味なんだけどテンポも早く面白い。でも意外とコミカルな内容で笑えるシーンもあるのも評価が高い所以の一つだとも思う。
エンドロールがすごく良かった。謎の虚無感のようなものを感じた。同時に悲しい気持ちにもなった、オーギーも同じ様な感情だったのかもしれない。
オーギーのセリフがこの映画とは何かを語っており、構成している

「明日も明日も明日も時は同じペースで流れる。」だからこそ毎日をじっくりと”感じるんだ”。きっとより”幸せ”になるだろう。それと同時により”辛く”もなるだろう。

[[人間の本質は、この嘘と真実、過去と現在、後悔と満足、三つの要素で構成されている。]]



なぜだろうな「ストレンジャーザンパラダイス」と同じような匂いがした、全くの別物なのに