安堵霊タラコフスキー

ネネットとボニの安堵霊タラコフスキーのネタバレレビュー・内容・結末

ネネットとボニ(1996年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

相変わらず美麗な映像と極力カット割りを排したスタイルには魅入ってしまったけど、この作品はいつもと比べてもバストショットが多めに見えたのは何故だろうと訝ってしまった

でも出産という出来事に対して普通ならベルイマンの女は女であるのように女性の成長を主に描くところを、この映画では当人の精神的成長を描かず終始小生意気なままにし、一方で傍観者である兄貴に滅茶苦茶焦点を当てて精神的変化を克明に描いていた点は、とても女性監督とは思えないアプローチで面白かった

それにしても最初はグラマラスなパン屋に欲情しっぱなしのボニが、最終的に子供を手放さんがために父性を暴走するほど発揮していたのはある種神々しさすら覚えるもので、その姿はしっかり記憶に刻まれた