ブラックユーモアホフマン

女ばかりの夜のブラックユーモアホフマンのレビュー・感想・評価

女ばかりの夜(1961年製作の映画)
4.6
こんなに幸せになって欲しいと願ったことはない……。

でもありきたりなハッピーエンドで終わらせないのが素晴らしい。
かと言って、あの人を悪者にはしない配慮も素晴らしい。

差別と偏見にまみれた酷い世界。でもこれが世界のありのままの姿なんだろう。
三軒目、香川京子の薔薇園の人たちは素晴らしい人たちだったけど、冷静に考えたらあれが当たり前だからね。

主演の原知佐子さん、美しい。ちょうど2年くらい前に亡くなって、夫が実相寺昭雄だったのか!
先日『麥秋』で見て綺麗だな〜と思ったばかりの淡島千景さん。やっぱり綺麗だ〜。今度の神保町シアターの特集行っちゃおうかしら。
原さん演じる邦子が出てくる本筋と、ちょっと関係ないところで行われる婦人寮の中の話で、おちょやんで全国区になった浪花千栄子さんが大暴れしている。めちゃくちゃ面白い。でも最後は悲しい。

【一番好きなシーン】
男三人に絡まれて強気に言い返して、見事に男たちは帰っていくが、一人になって涙を流す邦子。