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黄金の腕のメルのレビュー・感想・評価

黄金の腕(1955年製作の映画)
3.8
嬉しいオットー・プレミンジャー作品。
黄金の腕とはポーカーのディーラーとしての腕前のこと。
その黄金の腕を持っているがためにドラッグとギャンブルの悪の仲間から逃げられない男をシナトラが演じる。

ジーン・ケリーとのミュージカルでスターになったシナトラがどんどんシビアな役に挑戦し、今作ではドラッグというフィルム・ノアールに挑戦している。
1955年の作品ということを考えると色々な意味でエポックメイキング的な作品ではないだろうか。

オープニングからリズムを刻むドラム、トランペットのメロディー、それに合わせて流れるスタイリッシュなソール・バスのタイトルデザインだけでもうワクワク。

シナトラを巡る2人の女は知的な雰囲気のエリノア・パーカーと妖艶なキム・ノヴァク。それぞれが面立ちとは真逆に「愚かで最低な妻」と「マリア様のような聖女」を演じているのがかなり新鮮でした。
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