Kiki

ゼア・ウィル・ビー・ブラッドのKikiのレビュー・感想・評価

4.2
ダニエル・デイ=ルイスの狂演が全て。
石油=お金が絡むことにはありがちなのか独裁的なダニエルの、自己利益のためだけに生きる人生。ただどこかでは愛を求めているという様子が要所要所で現れるから人間味がある。遠ざける前に息子に接する様子には確かに愛情が感じられていた。信じられるのは金か血の繋がりだけ、と言う状態が偽物弟の事件で完璧に振り切ってしまった感。
そこからの最後まで振り切った突き進み方、ゾッとしました。狂気。
面白いのは宗教といった信仰主義も絡んでくるところ。ポール・ダノも負けず劣らずの快演。
信仰なんてまっぴらなダニエルの、だからこその石油への執念。対比が狂気に拍車をかけています。
資本主義と信仰主義、2人のラストは痛快です。
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