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サムライのはまのレビュー・感想・評価

サムライ(1967年製作の映画)
3.6
ただただアラン・ドロンの美しさに呆気。帽子をかぶる時の仕草、コートの襟を立てる仕草、歩き方ひとつとっても、全てが彼を洗練された人間として成り立たせている。

以前になんとなく鑑賞した『世にも奇怪な物語』で初めてアラン・ドロンを見て、名前だけは知っていたけど本当になんて美しい人なんだと驚いたものです。
それからイマジカさんで今作の放送があったので【最高画質版】とやらを録画してみました。1967年…時代も技術も古くてやっぱり音響に違和感を感じはするけど、純粋な面白さと現代作品との対比の面白さがありました。

一匹狼の殺し屋とそれを追う警察。ストーリーや展開の仕方は現代だと完全にアクション映画か、はたまたよく見るスパイ物のような逃走劇になる内容。BGMもスリリングなのが付いて、臨場感あふれるカメラワークで…
ところが、今作は終始静かでセリフも少なく派手なアクションも皆無。私はそこが逆に新しくてすごく面白さを感じました。「こんなに静かなのに"アクション映画みたい"に感じるなんて」という、現代ならではの違和感(私はちょっと『ボーン』シリーズっぽさも感じました)。
でもライアン・ゴズリング主演の『ドライヴ』みたいに今作の雰囲気をそのまま持っている正統派(?)な作品もいるわけで…今作が残した影響を思うとすごく偉大な作品だなぁと思いました。

でもほんとアラン・ドロンの仕草を真似する人が続出したのも理解できる。本当にカッコいいんだもの!
でもね、真似したところでアラン・ドロンにはなれないのよ、って思ったけど←
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