念願の初ヴィム・ベンダース!
(東京画を除いて)
タイトル通り、映像も台詞もとても詩的。
単なるラブストーリーではなく、ベルリンの街の記憶を描いている。姿も見られず感謝もされない、でも悩みや困難を抱えた人にそっと笑顔で寄り添い少し元気にする天使の姿が哀しくも愛らしかった。
主人公天使が時間と感覚を手にした瞬間、なぜだか涙が止まらなかった。心の底からワクワクが抑えきれない様子がとってもキュートでいいな、と思った。戦争の断片も描きつつ、世界は平和で優しいのだと思わせてくれる。
詩的な台詞が多く、終始メモをとりたかったくらい。「寂しさを感じたかった。寂しさって自分をまるごと感じることだから」。なるほど、だから時に好んで寂しさを選んでしまうんだな。