ナチ占領下にあるフランスでのレジスタンス活動を描いた映画。
『サムライ』で有名なジャン・ピエール・メルヴィル監督作品。自身のレジスタンスとしての経験が色濃く投影されているらしい。
密告した仲間に対する非情な粛清と、それに対する葛藤と覚悟をすくいとるスリリングな心理描写と、スパイ映画のようなアクション要素もありながら、とても淡々としていて静か。青と白と黒の色調に統一された映像の冷たいような美しさにも、ため息が漏れてしまう。モノクロ時代のハイコントラストなフィルムノワールに憧れたメルヴィル監督のこだわりがここでも見ることができた。