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ゴーストワールドのtdswordsworksのレビュー・感想・評価

ゴーストワールド(2001年製作の映画)
5.0
青春と恋愛と音楽とファッション。映画的な要素が詰め込まれた娯楽作であるけれど、ストーリーはなかなかずしりと重い。
高校を卒業したイーニド。社会に出てつまんないヤツになっていく周囲をバカにしながらニートまっしぐら。そんなときにキモヲタのシーモアに出会う。
僕は「食わず嫌いはよくない」と思っていろいろ試すタイプではあるけど、やっぱりダサいと思うものは馬鹿にしちゃうし、自分の存在感を出すために無理やり逆張りしちゃうこともある。そんな自分を時々自分でもダサいと思うから、イーニドやシーモアを見ててイタいなぁと思いながら他人事とは思えないところもあった。一番大事なのは、誰かに愛されることじゃなくて自分が自分を愛せることなんだよという展開も好きだし、ラストの展開は最近僕が便利な生活を捨てて縁もゆかりもない郊外に引っ越したことと通じるものがあって共感しきりだった。

イーニドの、カラフルで目を引くのにいつも絶妙にTPOに馴染んだファッションも楽しい。どんだけ服持ってんだよというツッコミは置いといて、映画はまず視覚を楽しませるものでなくちゃね。
音楽もいいよな。「好きでもない音楽を聞かされて自分の世界に閉じこもるシーモア」を見せるためにいろんなジャンルの歌曲が楽しめるのはまさにエンタメ。
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