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スワロウテイルのYOUMEのレビュー・感想・評価

スワロウテイル(1996年製作の映画)
4.0
世、界、観、、、、、、!

気持ちいいくらいに円都の世界に没入した、2時間半が溶けてなくなった。見終わった今も半分夢の中にいるみたい。
こんな世界観を創作できる人間の可能性、底知れなすぎ。人間すごすぎ。もちろんこれは岩井俊二監督への最上級の賛辞であるわけなんだけれども、出てきた感想は何故か「人間ってすげえ」だった。ゼロからこんな物語を、世界を、作り上げることができるんだもんなあ。ありもしない世界のはずなのに何故だか「すげーリアルだ」って、思った。何と比べてリアルなのだか。

バラック小屋、娼婦、アヘン、砂埃にまみれた子供たち、退廃的で場末感溢れる世界。それは危険や恐怖を感じさせもするけど、同時にゾクゾクするほどの生命力に溢れてもいる。フィリピンやインドで見たスラムの雰囲気に少し似ていた。みんなが今日を生きることに必死だからこその熱気なんだろうか。

登場人物もみんな危うくて陰鬱な雰囲気を纏いながら、いやだからこそ?すんごく魅力的だったなあ、彼らのあのセクシーさは一体何なんだろう。
その中でも飛び抜けてラン様がハードボイルドの極みでかっこよすぎましたね。思わず様とかつけちゃう程度にはね。

リョウリャンキもかっこよかったです、グリコとの再会が見たかったなあ。マフィア、怖いときが超怖いから、人並みの優しさを発揮しただけでめちゃめちゃ優しい素敵な人に見える現象あるよね。

女の私でもアゲハちゃんのお胸が美しすぎてそれが顕になっている間は台詞が頭に入ってこなかったので、いわんや男性をやでしょう。。

リョウリャンキとかマオフウとか、思わず声に出したくなる名前だよね。不良少年たちが彼らの服装を真似ているのが可愛かった。

2021年32本目
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