ナンセンスロケット

愛のむきだしのナンセンスロケットのレビュー・感想・評価

愛のむきだし(2008年製作の映画)
4.0
【物凄いパワーを感じる園子温の世界観。邦画の愛の打ち抜き方も捨てたものではない】

この4時間もあるクソ長い映画を見れるくらいいま世の中は激動なのだ‼︎

皆がまさに愛のむきだし、愛することに徹底的で、愛から逃げる事に必死。そう、愛し合うってのはちょろちょろしたメロドラマ程簡単じゃねーんだぜっ、っていうのが伝わってくる。

レビューが難しいが、役者の魂が凄すぎる。
主人公の変態クリスチャン西島隆弘、圧倒的な演技力の不良娘 満島ひかり、クレイジーな宗教家 安藤サクラ、愛に苦しむ渡部篤郎など、このあたりは採算度外視というかまさに役者として立ち向かってる。
(満島ひかり、安藤サクラ、松岡茉優、現代日本の三代女優決定やなw)

パンチラ撮るのも、オトコを殴るのも、不協和音で陥れるのも全て愛。
序盤はキャラクター設定からの群像劇アクションシーンがなかなか面白い。

サソリとヨーコの出会いは邦画史に残る。ジャケのヨーコのファックもサイコーでした!

後半は圧倒的なパワーで魅せる。なんか、物語って域じゃないんだよな、ここまでくると。
ラストにかけては悲しくなるほど愛せない、だけども絶対に愛せるのだ、その先には!

ただ長いだけでなく、長い事に意味があると思えた作品でした。

園子温、恐るべし。。