ガンジーのラスコーリニコフのレビュー・感想・評価

伝説的な指導者ガンディーの生涯を描いた作品。これは同時に大英帝国から巧みに独立したインドの建国神話でもある。プロローグにあるように、事実を描くことに則しているので、彼の独自の哲学がいかにして形成されたかは描かれない。まるでイエスのような生涯を過ごしており、非暴力でインド民衆をまとめあげるのは神業というほかない。後のパキスタンを率いるジンナーは離脱していくが、彼も内心はガンディーと共にしたかったのではないかと思いたい。人類の良心を知るのに最適な作品だ。