爆裂BOX

ファイナル・デッドコースターの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

3.5
「ファイナル・デスティネーション」シリーズ三作目。前作で「デッドコースター」なんて邦題つけて今作でジェットコースターが登場するので苦肉の策でこのタイトルになったのかな。一作目の監督ジェームズ・ウォンと脚本のグレン・モーガンが復帰してます。
高校卒業控えたウェンディたちは遊園地を訪れ、ジェットコースターに乗るも事故を起こし全員が悲惨な死を遂げる予知夢を見る。半狂乱になったウェンディと数人が降りるが、ウェンディの彼氏たちを乗せて発進したコースターは直後に夢で見た通りの事故を起こす。助かったかと思われた彼らだが、死は追い掛けてきた。ウェンディは遊園地で撮った写真に死のヒントが隠されている事に気づき、皆を救う為奮闘するが…というストーリーになっています。内容的には一作目から同じようなストーリーでマンネリと言えるんですが、不思議と飽きないシリーズですね。
今回の冒頭のジェットコースター事故はレールを疾走するシーンや車輪が外れていくシーン等ハラハラしましたが、前作と比べると地味になった感じはぬぐえないかな。
このシリーズの見せ場と言える今回生存者達を襲う死は前作にもましてピタゴラ感溢れるものになっていて良かったですね。レビューでたくさん書かれてるように日焼けサロンで閉じ込められて高温で加熱されて焼死していく死に様がジワジワ苦しむ死に方で一番いやな感じですね。地味に釘打ち機で後頭部から何発も釘撃ち込まれる死に方も嫌だな。ルイスが重りで頭潰される所はほぼギャグでしたね(笑)最初のジェットコースター事故で鉄骨の一部で上半身切断されたり、飛び出たラジエーターファンで後頭部切り刻まれたり、クレーンのアームで下半身押し潰されたりとゴア描写も適度に盛り込まれてます。
二作目の事故もチラッと触れられるけど、一作目の監督と脚本家コンビだからか前々作の180便の事が結構フューチャーされてましたね。今回は遊園地で撮影した写真に死に様のヒントが隠されている事に気づき、回避しようと奮闘します。同じ流れながら作品ごとに新たな死のルールや回避方法考えだして変化持たせようとしているのは良いですね。
主演のメアリー・エリザベス・ウィンステッドは垢ぬけない感じありつつも美人ですね。今回謎の葬儀屋ウィリアム・ブラッドワースは登場しませんが、ジェットコースターの前のデビルの声でトニー・トッドは出演しているんですね。
ラストの地下鉄事故中々に生産ですが、JR福知山線脱線事故で日本での上映は延期されたんですよね。やはりいやでも連想する所はありますね。冒頭のジェットコースター事故もエキスポランドの事故連想しますし…
セル版では通常版と「選べる!死に様マルチ版」が収録されていて、こちらでは再生中にサウンドノベル方式で二択が表示されて選んだ選択によって死に方やストーリーがちょっと変わったりする「マルチストーリー」になってます(日サロ女子二人が焼死から感電死になったり、変態盗撮野郎フランキーが死なずに生き残るけど盗撮で逮捕されたり)、最初の予知夢見た時点でウェンディとケヴィンだけじゃなくそれぞれの彼氏と彼女もいっしょに降りて助かってすぐ終わるエンドはちょっと笑っちゃいました(それぞれの末路も)「マルチ版」の選択によっては前作の主人公キンバリーとバーク保安官の末路も新聞記事で描かれて登場します。結局助からなかったのね。
前作と比べると派手さに欠ける所もありますが、一作目の監督・脚本家コンビ復帰しただけに一作目に近い感じもあってまだまだ楽しめる作品になっていると思います。