青二歳

火の雨がふるの青二歳のネタバレレビュー・内容・結末

火の雨がふる(1988年製作の映画)
2.8

このレビューはネタバレを含みます

東京大空襲だと“ガラスのうさぎ”と“うしろの正面だあれ”ですかね。地方各地の空襲もいくつか映画化・アニメ化されています。今作は博多祇園山笠の700年の歴史に絡めながら、福岡大空襲を描いたものです。
戦中お祭りが中止になった時、子ども達だけでもと"子ども山笠"という小さいお祭りをしたという話を今作で初めて知りました。また戦後一年で子供山笠が復活したというのも素晴らしいですね。
東京大空襲ものと違って、初めての空襲で恐怖よりも戸惑いを描いていて新鮮です。確かに実際に知らないと空襲ってピンと来ないだろうし、テレビもないから、戦禍広がる中でもまだ何処と無くのんびりした空気感で、なんともリアリティがありました。

それにしても虫プロはこの“道徳の授業で使われそう系”アニメによく出てくるなぁ。どの程度の関わりか不明な作品でも、エンディングクレジットで名前見かけますね。
まぁ…虫プロのこの監督さんは某政治組織のトップで…イデオロギー漏れがちなのがちょっと難ありですねぇ。イデオロギーは自由といえど。脚本も大概だが、演出も…ちょっと観てて疲れるかな。
例えば竹槍の訓練で…"鬼米"という紙を貼ったものを突かせていたけど…これ本当か?一般的だったの…?写真でも戦中の映画でもそんなの観たことない。
でも抑揚の少ない出崎さんより演出の見せ方はかなり上手い手慣れた人なので、ちょろちょろ漏れ出てくるイデオロギーを我慢すれば、至って丁寧ないい戦争アニメです。
青二歳

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