配信になるのを待ちに待っていた今作。
公開当時はこれを観るか他を観るか迷いに迷って違う作品を観たのだが、当時のあてくしの判断は正しかったようだ。
ラストが腑に落ちぬ。
3人の神経戦だが、ほとんどがシガニー・ウィーバー演じるポーリナの発狂寸前の一人芝居に見える。夫の進退をラジオで聞き激しく取り乱し、夫の帰宅が遅れるとインド人ばりに床で食事し、帰宅した夫が自身が望まぬ回答をすると容赦なく食事をごみ箱へ放り込む。
夫が見知らぬ男の車で帰ってきた時の怯え方も尋常ではない。それが彼女の神経衰弱と関係があるであろうと観客に思わせられるだけの説得力はある。
だけどなー。悲しいほどに被害者に見えないのよー。もちろん被害者がみな女性らしい人だなんて思ってはいないのだけど、でもどうしてもシガニー・ウィーバーはエイリアンと戦えちゃう人だっていうのが脳に刷り込まれちゃっていて、レイプしてくる相手を何かしらの形で反撃して逆転に持ち込めそうなんだもの。
それにそんな大変な目に遇わせた妻(彼女)がいるのに、他の女とよろしくやってた男(夫)にも激しい嫌悪感があり、これは芝居だとわかっていながら楽しめなかった。その拷問内容も聞いているだけで人間として終わってる内容だったし。
その拷問したのが結局ロベルトだったのか。あてくしはロベルトだと思っている。だからこそ、あのラストは腑に落ちない。あんなに大騒ぎして、あっさり許して日常に戻れるもの?