コミナミ

愛しのタチアナのコミナミのレビュー・感想・評価

愛しのタチアナ(1994年製作の映画)
4.3
めちゃくちゃ良かったなぁ〜

フィンランド人の男2人組と、エストニア人の女2人組が偶然の出会いを通じて始まるロードムービー。

男女4人のロードムービーだけど映画的な大きな出来事は起こらない。だけど、ふとしたユーモアと独特のテンポで繰り広げられるカウリスマキ節のおかげで、ず〜〜っと観ていたいと思える不思議で愛おしい居心地の良さ!

男性グループはすぐ車の話をするし、女性グループは音楽に合わせて踊り始める。お互いがお互いのことを「男/女は馬鹿だよなぁ」とぶつぶつ言うのがなんとも言えない面白さがありました。
愛情表現を多用しないからこそ、ここぞという時に出てくるそのような表現がとても印象に残る!カウリスマキは映画の撮り方がとても好みだなぁ…

彼ら4人の道中が、まるで遅れてきた青春のようで儚くもあり、哀愁漂う結末も渋くて最高。

60分なのにこんなにも「良い映画観たなぁ」という余韻が残るのが凄い!白黒なのも良い味あるなぁ。
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