イチロヲ

ドラゴン怒りの鉄拳のイチロヲのレビュー・感想・評価

ドラゴン怒りの鉄拳(1972年製作の映画)
4.0
日本人の悪質な制圧行為により導師を失った青年が、中国武術の伝統を守るために、一世一代の報復を仕掛ける。大日本帝国統治下の上海を舞台に、中国人の義憤と悲哀を描いている、アクション映画。

主演2作目にして、怪鳥音(アチョー!)とヌンチャクが初登場。ヌンチャクは倉田保昭が撮影前にプレゼントした沖縄の農具なのだが、ブルースの伝記では少年時代から愛用している武具ということになっている。

物語はリベンジ劇の典型パターン。ブルースは自分の単独行動が報復の連鎖を生んでしまうことを承知の上で、敵討ちを遂行していく。もはや、「正義の意味を見失っている人間」の生態を追っているような感覚に見舞われる。

日本人のボスを演じているのは、大魔神のスーツアクターで有名な橋本力。ブルースに攻撃されると、「おうっ!おうっ!」というオットセイのような叫び声を上げる日本人門下生(という設定?)が抱腹絶倒。
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