ゆきえい

ラストキング・オブ・スコットランドのゆきえいのレビュー・感想・評価

4.0
1971年から8年間、ウガンダで独裁者として暗躍したアミン大統領。
彼の壊れていく独裁残虐性を、架空の医者ニコラスを視点に見る、いやーその構成はとても面白かったです。
政権を握ったご機嫌アミン大統領に気に入られて主治医となったニコラスが、大統領に傾倒している裏で、多分どんどん残虐政治が行われていたであろう、でもそれを最後まで決定的に見せるわけではなく、人伝だったり、時折垣間見るアミンの狂気から推察させていくこの過程がぞくぞくする。
で、最後にでーんって一気にその残虐性を目の当たりにさせられる。
良くできていました。

当時、数々の賞を総なめにしたアフリカ訛りを極めたフォレスト・ウィテカーもさながら、若きジェームズ・マカヴォイも必見。
この間ミスターガラスの多重人格具合にだいぶ魅了されてしまったばかりなのでね、あー!彼か!と気づいたときの自己満感動!でした。

にしても、結局アミン大統領は亡命して2003年まで普通に暮らしていたとは驚き。30万人もの大虐殺を実行したのにさ、しかもこんな最近の話。色々衝撃でした。