ごまだんご

エターナル・サンシャインのごまだんごのレビュー・感想・評価

エターナル・サンシャイン(2004年製作の映画)
5.0
SF的な設定を駆使し、恋愛の本質を描ききった史上最高の恋愛映画。
本作が凄いのは一般的な恋愛映画と全く異なり、恋愛の負の部分をも丁寧に描いている事。一般的に言われている恋ではなく、愛を描いている映画ともいえる。もはや恋愛という枠を超え、人との関わりにおいて大切なことを描いた作品であるともいえるだろう。なので普遍的でどんな人間にも響く作品に仕上がっていると思う。
本作の特徴でもある精神世界の描写は支離滅裂なのに関わらず混乱せずに見れる点が凄い。これは、描かれる世界が人の頭の中の世界と非常に似通っているからだと思う。様々な事を思い出しては忘れてしまう感覚。色んな思い出の断片が繋がって記憶が作られていく感覚。誰もが経験あるであろうこれらの感覚を忠実に映像化している点が凄い。望んでいないのに大切な思い出が消えていく、という誰もが共感できる恐ろしさを描いているので物語にのめり込んでしまう。
サブキャラクター含め、登場人物が魅力的。主人公二人だけではなく、他の多様なキャラクターにより恋愛における様々な着地点を描いている。とまあ、とにかく作品としての幅と厚みが凄い。誰もが共感してしまう要素があり、楽しめる人の門戸が広い。間違いなく傑作映画。
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