勝ったのは農民だ

ベスト・キッドの勝ったのは農民だのネタバレレビュー・内容・結末

ベスト・キッド(1984年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

【今作を観た動機】

①自分が今作を知ったのはかなり前で、K-1の大和哲也選手の関連記事を読んで知りました。
プロ格闘家が格闘技以外で別の仕事をしながら生計を立てているのは珍しくありませんが、彼はキックボクサーであると同時にペンキ職人でもあったことから、今作『ベスト・キッド』に例えられていました。それで今作を知りました。


②それと、個人的に最近ジャッキー・チェン映画をよく観ているので、いずれ2010年公開のリメイク版も比較して観ようと思ったからです。


③そして、一番の理由は、『ロッキー(1作目)』のジョン・G・アビルドセン監督作品であるということです。今作の音楽も『ロッキー』同様にビル・コンティが担当しています。

『ロッキー』シリーズにおいて、『ロッキー4/炎の友情』で敗れた側の人間のその後を描いた『クリード/炎の宿敵』が公開されました。🥊

あれも大好きですけど、今作『ベスト・キッド』においても同じように、「負けた側のその後の人生」を描いたというドラマ『cobra kai(コブラ会)』の評判が良くて気になっていたので、今回、NHK BS プレミアムで放送していた今作を録画して鑑賞しました。

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【『スター・ウォーズ』のヨーダとルーク】

話としては、「(最強)の弟子」モノです。
「ものすごく強い人物が弱い弟子を鍛えて、その弱い弟子が大一番の試合に挑む」話です。

『タンポポ』や『武士の献立』や『英国王のスピーチ』とか、あと何より『スター・ウォーズ』のヨーダとルークの関係性もそうです。
『スター・ウォーズ』の方が公開が先なので、今作のダニエルさんとミヤギさんの関係の描かれ方も、『スター・ウォーズ』のそれに影響を受けてるような気もします。

それとキャラクター像は全く違いますけど、若者に老人が自分の学んだことを教えたり、車をあげるところとかは大好きな『グラン・トリノ』のウォルト・コワルスキーを連想しました。🚖



【話は逸れますが、】

自分が中学生の頃に、進研ゼミみたいな近所の塾から入会の勧誘のための手紙がしょっちゅう家に届けられてきました。

それの中に同封されている漫画を思い出しました。
「今まで何もかもうまくいかなかった主人公が、進研ゼミで勉強すると、部活も充実して、友達も多くできて、彼女もできて、成績も良くなる。何もかもうまくいく♨️」みたいな話です。

自分も子供ながらに、「こんなにうまいこといくか‼️」って鼻で笑いながら読んでいた記憶があります。🤣


それに比べて今作で好きな要素は、もともと主人公ダニエルは空手なんてしなくても、エリザベス・シュー演じるヒロインのアリ・ミルズから慕われていたと言うことです。

別にこの話に恋愛要素は要らないとは思いますけどね…。😅

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【好きなポイント】

先に言っておくと、『ロッキー』がボクシングのトレーニングをリアルに描いたわけじゃないように、今作も空手のトレーニングをリアルに描いた映画というわけじゃありません。
それは空手をしたことがない自分でも断言出来ます。😅
でも、作り物は作り物としてツッコミをいれつつも楽しめました。

①特に個人的に今作で1番の気に入ったのは、日常生活の中での肉体労働もトレーニングになり得ることを描いている点です。💪
もちろん試合に勝つためのトレーニングなら、道場やジムでそのための練習をするのがベストだとは思いますが、「ペンチ塗りやワックスがけみたいな作業をする時も鍛錬になる」って考え方は人生を豊かにします。♨️

②あと、

「空手はやるならやる。やらないならやらない。中途半端が1番良くない。」


「生徒が悪いのは教師の教えが悪いからだ。」

とかの、劇中のミヤギさんの教訓はよく分かります。

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【魅力的で親しみやすいキャラクター】


主人公はダニエルさんを演じたラルフ・マッチオも優男なりの魅力がありました。

でもそれ以上に、ノリユキ・パット・モリタさん演じるミヤギさんが気に入りました。
正直、キャラクター設定はアメリカ人が日本人に抱くステレオタイプなイメージで安易に作られた感じはしますけど、日本人として観ていてそんなに悪い気はしません。🇯🇵😄
もう一人の主人公と言っていいくらい親しみやすいキャラクターなので、彼の表情がラストシーンなのも納得がいきます。


ミヤギ役はもともと三船敏郎さんも候補だったようですけど、今となってはノリユキ・パット・モリタさんで大正解だと思います。💮
自分の中で、キャリア後期の三船敏郎さんは『スター・ウォーズ』といい、今作『ベスト・キッド』といい、「出演できなかったハリウッドの作品が大ヒットする」ってマイナスイメージがあります。⤵️


そして「コブラ会」が、(悪役として)ちゃんと悪いです。

自分は基本的には「より多くの努力した方が勝って欲しい」って考え方なので、本来なら主人公よりも今まで努力してきたコブラ会のメンバーを応援するところなんですが、

彼らが不良なのにもちゃんと理由があって、あまりにもあの師匠が酷すぎます。

マーティン・コーブさん演じる師匠のジョン・クリースが1番悪いので、『ランボー/怒りの脱出』よろしく、彼にも何かしらの制裁があるべきだと思います。👎
続編で「彼のその後がどうなったのか?」が少し気になります。


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ただ、今作を観てドラマ『コブラ会』は観たいとは思いませんでした。
師匠が1番悪いとは言っても、やっぱり敵役のジョニーにも腹が立ちました。💢

でも、ジェイデン・スミス君とジャッキー・チェンのリメイク版はまた観ます。