ウォール街の証券会社KZIに務める会社員で、かつての名物証券マンで詐欺罪にて刑務所入りしたゴードン・ゲッコーの娘ウィニーと交際するジェイコブ。突如陥った経営難で恩人のKZI創始者ルイスが自殺したため路頭に迷う彼が、ウィニーが憎むゴードンと接触してルイスを追い込んだ悪徳投資家ブレトンと対峙する様を描いたドラマ映画です。
1987年に公開されて多くの若者を証券マンの道に進ませたヒット作の実に33年ぶりとなる続編を同じオリバー・ストーンの監督で映画化した作品で、前作でオスカー獲得のマイケル・ダグラスをシャイア・ラブーフやキャリー・マリガンらの追加キャストが支えて1.2億ドルの興収を記録するも作品の出来に関しては賛否両論の結果となりました。
ヒットの所以である小気味良くスタイリッシュに描くサラリーマン物語を受け継ぐ序盤は心躍るものの、前作で伝わらなかった資本主義批判を強調した後半は主題が先走って展開が唐突と物語に昇華できていない面があります。結果として説教臭さが強くなってしまったのは残念ですが、実力派キャストの共演でマイナスを最小化する一作です。