佐藤でした

ヘアスプレーの佐藤でしたのレビュー・感想・評価

ヘアスプレー(2007年製作の映画)
3.8
60年代のボルチモア。おしゃれとダンスに夢中なちょっと(かなり)太めの女子高生トレイシーの夢は、人気テレビ番組「コーニー・コリンズ・ショー」のダンサーになること。ある日、番組のオーディションが開催されると知ったトレイシーは、自分と同じく大柄な母親の反対を押し切り、オーディションに参加する…。

初めて見た〜
とっても楽しいミュージカル青春ラブコメディ!

トレイシーの贅肉のシズル感に戸惑いつつ、でもヒロインを担うだけの整った顔立ちにまた戸惑いつつ、彼女も含めてキャスティングが◎

人気司会者で360度365日ずっとシュッとしてるコーニー・コリンズ…ジェームズ・マースデン、
その後ろで歌ったり踊ったり、人気No.1高校生アイドルのリンク…ザック・エフロン、
オモシログッズ販売店の店主でトレイシーのパパ…クリストファー・ウォーケン、
そしてトレイシーのママになんと…ジョン・トラボルタ。まさかと思ったけどこれが可愛く見えてくるから驚き。

俳優さんそれぞれの意外な一面を垣間見ることができる面白いキャスティングでした。

でもこの映画はノリの良いダンスと歌だけではない。黒人差別が色濃く残る60年代という時代にフォーカスしている。
白人至上主義的な考えを押し付ける大人たちの事を、若者が“カッコ悪い”と思い始めた時代。“古い人間”こそが“マイノリティ”になるべきだ!というメッセージも込められていた。

黒人特有の音楽のノリの良さやダンスの上手さを常々リスペクトしてきたトレイシーが、その傾向を引率し、ニューサウンドを街に流し込む。

マイノリティと言えば、“おデブちゃん”もそう。ママはトレイシーよりさらに太っていて、そのことを気にしているけど、それが何さとトレイシーは外の世界に引っ張り出す。

ブラックとホワイト、痩せぽっちと太っちょ、頭の固い人と柔軟な人、老若男女ボーダレスなアメリカン・サラダボウル的なグランドフィナーレはちょっと長く感じたけど…

イケてるダンスと歌!
グルーヴがなにより大事!
ホットな君と
クールなそこの君が最前列さ!(ウインク☆)

って感じの底抜けにハッピーでエネルギッシュでピースフルな作品でした。落ち込んでいる人にオススメする処方箋にもなりそう!
佐藤でした

佐藤でした