「フランツ・リスト 愛の夢(Szerelmi álmok – Liszt, Dreams of Love – Liszt,The Loves of Liszt) 」は1970年公開のフランツ・リスト(1811 – 1886、74歳で逝去)の生涯を描いたハンガリー・ソ連映画。174分の長尺であるが、映画の大半の部分は演奏シーンであり、会話は極めてすくない。登場人物や歴史的背景についての説明はないので、映画の詳細について理解には背景知識が必要。一方、リストの生涯の概略を音楽を楽しみ、リストの入門編として鑑賞したいという人にもお勧め。音楽シーンが大半であるにも関わらず、視聴していて飽きることがない理由の一つはリストの超絶技巧を再現したかのような演奏シーン。
たとえば、1837年のジギスモント・タールベルク(Sigismond Thalberg, 1812年 - 1871年)とリストのピアノ対決のシーンもあるが、特にタールベルクが誰であるかといった説明はない。ちなみに映画ではリストの勝利になっているが、実際の対決はどちらが勝ったかについては議論がある。主催したプリンセスの評価は “Thalberg is the first pianist of the world- and Liszt is the only pianist in the world.” (“The Great Courses Great Masters: Liszt – His life and music、p30, ” by Robert Greenberg 教授。教授によればリストがモハメドアリだとすれば、Thalbergはジョー・フレージャーであり、リストが偉大にになるにはThalbergの存在が必要だったとしている)。