マッド時代劇3部作の2作目。京都に行った血に飢えた剣士・机竜之助のその後が描かれます。
前作は実にカオスな作風でしたが、本作はかなりスッキリしており、とても観やすいです。ただ、それは竜之助が普通っぽくなったから、とも言えるでしょう。前作の狂気がまったく感じられません。なんか普通の放浪する剣士って感じで、意外と付き合いもいいです。今回は無益な殺生しませんし。本作のヒロインのストーカーを突き殺した時は、普通にスッキリしましたね。竜之助いい仕事したな、みたいに。ベビーフェイスになってどうするんだよ?
おそらく、前作みたいな行動の根拠を設定していないガチ狂人だと、どう動かしていいかわからず、結局は平凡な方向に行くのだろうな、と感じています。原作読んでないですが、同じパターンになっているのでは、と想像します。竜之助は一発屋タイプで、1作目の序盤でヤバいことをやりきって、その後はダラダラと普通の人になって行く印象です。
竜之助が平凡化した代わりに、異常性を言葉で説明するようになりましたね。心の闇がウンタラカンタラ…とか。こういうダサい演出はどの時代にもあるんですねぇ。
つまり、2作目は観やすいけど退屈です。やっぱり、武器を持たない人をザンザカ斬り殺さないと竜之助とは言えません。カムバック辻斬り!