ユースケ

エクスペンダブルズのユースケのネタバレレビュー・内容・結末

エクスペンダブルズ(2010年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

【ロッキー】【ランボー】という2大シリーズをヒットさせ、30年以上にわたってハリウッドのトップスターとして君臨し続けるアクション映画の帝王シルベスター・スタローン。
シルベスター・スタローン史上最大のライバルにして無二の親友アーノルド・シュワルツェネッガー。
アクション映画にアンチ・マッチョの流れを作り出し、アクション映画からマッチョを抹殺した男ブルース・ウィリス。
アクション映画のレジェンド三人が同じ画面に収まった奇跡のショットにテンションはMEGA-MAX。

「アクション映画史上最高傑作を作る!」と意気込むシルベスター・スタローンが、かつてライバルだった1980年代に活躍するも、使い捨てにされたアクションスターたちを招集。リアルなアクションを求め、CGもワイヤーもスタントマンも封印して挑んだ筋肉男祭り改め、シルベスター・スタローンのアクションスター再生工場第1弾は、ひとりでも軍隊を壊滅できそうな男たちが寄ってたかって南米のチンケな独裁国家を崩壊に追い込むオーバーキルな一本。

とにかく、中国全国武術大会を五連覇した小さなドラゴンことジェット・リーと極真空手の創始者である大山倍達が認めた人間核弾頭ことドルフ・ラングレンによるカンフーVSカラテ。UFC殿堂入りのランディ・クートゥアとWWE殿堂入りのストーン・コールドによる総合格闘技VSプロレス。そして、ジェット・リーとジェイソン・ステイサムに丁寧にボコられるハリウッド版【北斗の拳】でケンシロウを演じた元キックボクシング王者ゲイリー・ダニエルズなど、夢のようなステゴロが盛り沢山。

他にも、シルベスター・スタローンとジェイソン・ステイサムによる連携技=死の飛行、ショットガンを愛でるテリー・クルーズのフルオート・ショットガンAA-12による大量破壊、シルベスター・スタローンへの恩返しのために出演したミッキー・ロークの哀愁漂う意味不明な長ゼリフなど、みどころ満載。

更に、ハゲネタでイジられるジェイソン・ステイサム、チビネタでイジられるジェット・リー、ツンデレなドルフ・ラングレンなど、セルフパロディが効いたキャラクター造形も素晴らしい。互いをリスペクトし合う男たちが作り出す空気感が為せる業ですね。

欲を言えば、エリック・ロバーツが【ベスト・オブ・ザ・ベスト】で見せた両手と片足を上げる謎の構えとノゲイラ兄弟のステゴロが見たかったな。