菩薩

君とボクの虹色の世界の菩薩のレビュー・感想・評価

君とボクの虹色の世界(2005年製作の映画)
3.8
子供の頃は大きくなったら幸せなお嫁さんになりたいなんて思ったり、10代後半には少し背伸びをしてエッチな事に興味を持ってあの子よりは一歩先に進んでやりたいなんて思ったり、20・30代は自分が本当にやりたい事はなんなんだろうと模索しつつ素敵な恋に踏み出そうとしてみたり、40代になって本当にこれで良かったのかなんて言いようの無い孤独を抱えてみたり、そうして年老いて最後の最後、身体がどうにもこうにも効かなくなった頃にようやくこの人だって人に巡り合ってみたり、そう言うもんなんじゃないですが、人生というやつは、知らんけど。世界がどんだけデジタル化されようとも、人間の身体は今のところ実体として存在していて、だからこそ不自由だけどその不自由さ同士が触れ合う美しき瞬間と言うのを、彼女は描こうとしているんじゃないでしょうか、知らんけど。手を繋ぐとか、別れ際に少しハグをしてみるとか、それくらい些細な事で本当はいいのだと思う。ただそんな些細な事が、遥か遥か遠くになってしまった様に思えて、今日も私は息苦しいです、知らんだろうけど。
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