コマミー

ラバーのコマミーのレビュー・感想・評価

ラバー(2010年製作の映画)
3.6
【シュールの天才:カンタン・デュピュー】


[気まぐれ映画レビューNo.163]



"シュール"すぎる発想でお馴染みのフランス人監督"カンタン・デュピュー"の日本上陸作である。

世の中には沢山の"殺人鬼"・サイコスリラーがあるが、この発想に行き着く人はいただろうか?それは、

    "タイヤ"を殺人鬼にする事

どうやってもこの発想に行き着く自信は私にはない。これがカンタン監督の魅力の一つだ。おまけにその殺し方は、"サイコキネシス"…いわゆる念力だ。念力から発せられる見えない光線の力(たぶん)によって破壊して殺す。
この"発想のぶっ飛び方"で、作品がどんなに中身が無くても飛びつく物好きが多い事だろう。その1人が私だ。

しかもこの監督、"Mr.Oizo"と言う名前で音楽活動もしており、本作の音楽も担当している。しかもこのシュールな作風にぴったりな笛の音に包まれた音楽となっている。

恐らく、初めて観た方は驚愕するであろうカンタン・デュピューの日本上陸作である本作。今年は「地下室のヘンな穴」が公開されるが、カンタン・デュピューの監督作でもう一つの魅力といえば、上映時間の手軽さもある。変に詰め込めずに、ただシュールで不可解さで攻めるその精神がとても好きである。

カンタン監督の作品は、日本で観れる作品は少なかれど、本作でその第一印象は掴めると確信します。
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