戦時中の"死の軽さ"をコミカルに描いた、反戦映画。太平洋戦争終了間際、国のために命を捧げることを命じられた21.6歳の若者のお話。名前はなく登場人物からは、豚、牛、神(特攻任務のため)、兵隊さんなどでしか呼ばれない。ナレーターからはあいつ。
最後の命を賭す場面ですら状況を把握できず、かつ絶対効果的ではない策に命をかけるあいつ。そして死んだことすら認知されないあいつ。せつないなあ。バカヤロー!
【好きなセリフ】
(古本屋の両腕を失ったおっちゃんが小便しながら)
「死んじゃだめだよ、死んじゃこんないい気持ちになれっこない」
(女郎屋で女学生が来ると思ったら前掛けおばさんが来た時のあいつ)
「索漠だ、まさしく索漠だ」
(死にたいというおばさんに対してのあいつ)
「生きれてればほんのちょっとしたこと、例えば小便だって楽しいですよ」