宙2秒

サンゲリアの宙2秒のネタバレレビュー・内容・結末

サンゲリア(1979年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

レジェンド級のゾンビ映画をようやく観た。

字幕なしで観たからチンプンな内容がさらにカンしてしまったが、ストーリー自体はシンプル。序盤不覚にも寝てしまったので、点数としてはこんなもんだけど。

グロテスクさは前評判通りで、ロメロ製ゾンビよりも腐乱してるので汚いし、かなりウスノロなのでスリリングな攻防は無い。

が、ボロボロの死体のはずなのに、意外と腕力が強いし、俊敏に?噛みつくので、登場人物がいとも簡単に犠牲になっていくから、テンポ自体は割といい。

残酷描写も今となってはチープに感じてしまうが、当時としては相当なインパクトだったのだろう。

ロメロがゾンビを大ヒットさせた翌年の映画ということを踏まえると、邦題のチンプンさや、鮫vsゾンビばかりがクローズアップされ「亜流」扱いされている感があるが、ゾンビのプロデューサーだったダリオ・アルジェントの監督作品により近い感覚をどうしても感じてしまう。
とくに音楽で押し切るあたりや、犯人目線で女優を追い詰めていき目を串刺したシーンとかね。

あと、ゾンビ映画としては元祖と言われるホワイトゾンビで描かれていたヴゥードゥの呪いで蘇った死体という設定を踏襲している点が極めて重要。
というのも、ロメロのはゾンビじゃなくてデッド、つまり死体なんだよね。
ゾンビというのは邦題でそう付けられただけのことで、ヴゥードゥ由来のゾンビとは本来何の関係もない。

だから、サンゲリアは亜流であるどころか、本流なんだよ。

ゾンビが墓から出てくるシーンは最大の見せ場なんだけど、もしかするとゾンビ映画では初かもしれない。

サービスショットも満載。
エログロナンセンス溢れる一本。
ルチオ監督の他のゾンビ映画も絶対観なきゃ!と思った。
宙2秒

宙2秒