アギゴン

シャンドライの恋のアギゴンのネタバレレビュー・内容・結末

シャンドライの恋(1998年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

(ほとんどネタバレ・あらすじ)


アフリカの小さな村で学校の教師をしていた夫と幸せに暮らしていたシャンドライ。ある日、政治活動を行っていた夫が軍に捕まってしまう。
その後、シャンドライはイタリアに亡命。ローマに渡り大学で医学を学び、生活費の為イギリス人の音楽家の屋敷に住み込みの家政婦として住み始める。家主の名前はキンスキー。普段は作曲をしながら、子供たちにピアノを教えている独身男性。雇い主と雇用される立場で、暮らし始めた異性同士。やがて、キンスキーがシャンドライに好意を持ち始める。しかし、夫のいる身であるシャンドライはキンスキーの気持ちに、違和感を感じ激しく拒絶してしまう。シャンドライに夫がいた事を初めて知ったキンスキーは、それ以上は彼女を困らせることなどなく、また普通の生活を過ごしていた。
キンスキーの家の中には、ところかしこに素晴らしい絵画やオブジェが飾られていて、シャンドライはそれを丁寧に掃除し整えては、その芸術的な美しさに心を和ませていた。ある時からキンスキーはその美術品を少しづつ手放していくのであった。
徐々に部屋の中は殺風景となり、大きなグランドピアノの存在だけが部屋の中を占めていた。
クラッシック長の音楽を作曲していたキンスキーだったが、部屋の掃除をしているシャンドライを眺めていて、思いつき即興でアフリカの音楽調のリズムを奏で始めた。その音にシャンドライは懐かしさを覚え、思わず体でリズムを取り笑みを浮かべる。

ある日、シャンドライが帰宅すると「ご主人に関する朗報です」と書かれた手紙が届く。彼女の夫は現在軍の刑務所から一般の刑務所に移され、来週裁判が行われるとあった。喜ぶシャンドライであったが、なぜ急に事態が好転したのか…彼女は考えあぐね、はっとする。

キンスキーはピアノの教え子達を自宅に招き、自作曲を披露するミニコンサートを開いていた。
自由に和やかに子供たちと音楽を楽しみ、子供たちと童心に帰って触れ合っているキンスキーの姿にシャンドライの気持ちも和んでいく。ちょうどその時、呼び鈴が鳴り郵便を受け取るシャンドライ。それは夫からの手紙で、釈放された彼はシャンドライと再会するため、明後日の朝ローマに到着すると言う内容だった。しかしシャンドライの心には、喜びとは別に戸惑いも生まれてた。いつの間にかキンスキーの存在が彼女の中で少しずつ大きくなっていたのだ。
翌日、シャンドライが帰宅すると窓からピアノが運び出されているのを目にした。それを見たシャンドライは全てを理解したのであった…。



この作品のラストは揺れますね〜💦
あ〜でもこのシャンドライはやっぱり魅力的な女性なんでしょうね。
みかえりが無いと知ってても、彼女の為に大切な物を手放してでも尽くしてやりたいと思うんですから。だけど、必死に彼女に会うためにローマへと向かった夫の気持ちを思うと、やっぱり苦しい。
気持ちが、揺れに揺れた作品でした。
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