現代って親も子もドライになったんだな、と思う。
子供が構ってくれない、冷たい。現代では当たり前過ぎてなんの意外性もない。
もはや時代劇と言えるレベルの家族関係への期待の高さ。
まぁ、ここまでではない…
何もかも全てが真っ直ぐでリアルな作品だった。
初めて昔の映画を観たけど、エンドロールが一番最初に流れたり、画角の動かし方に特徴があったりなど、今の映画と違う部分も発見ができて、面白かった。
ただ…
小津安二郎初。
ストーリーは起伏が少ないが、当時の日本の様子が高解像度で伺い知れるいい映画だった。
お父さんも本当は寂しくて、子供たちとの距離にも思うところはあるけど、それも世の常だと今の幸せに感謝…
・直接血のつながりのない原節子演じる義理の妹が誰よりも義理父母を大切にしている様子を描いてる
・長女は特に自己中心的で嫌な人物として際立っていた。熱海旅行をめぐる態度や喪服を意識した考え方、形見を求…
生活の中で意識しないと目を向けないような何気なさを掬いとって、まっすぐに表現している感じがとても好き。
最後の紀子と周吉の対話や、東京での紀子ととみの場面が温かくて切ない。
とみと周吉が幸せだと言い…
ついてすぐに「お風呂どうです?」「お休みになったら?」とか、次の日も自分は時間をかけずに、お金だけ出して東京や熱海に行かせたり、特別な体験をさせようと忙しなく予定を詰め込む感じ
現代病だと思ってたも…
構図の与える効果を強烈に感じた映画だった。
最も分かりやすいのはやはり平山周吉(笠智衆)と、とみ(東山千恵子)が並んだショットだろう。本作の冒頭、尾道の自宅で二人が荷造りをしている場面では、周…
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