かなごろう

ニューヨーク、アイラブユーのかなごろうのレビュー・感想・評価

3.7
個人的にとても好きだった。オムニバスの「シティーズ・オブ・ラブ」シリーズのなかでいちばん観やすい作品だと思う。

パリでもベルリンでもそうではあったけれど、これはまさにニューヨークという街を表現していて、オムニバスの作品どれもが一貫されていて統一感があった。
ニューヨークの多様性と可能性と刹那と寂しさのようなものを、どの短編にも感じて、それが合わさることでこの都市を表現しているのだなというような。

なんだか、ニューヨークの人々はみんなバラバラでひとりぼっちで、でもだからこそこの地を信じて周囲とつながろうとするんだって、それはきっと寂しさだ。でもそのぶん、そこで生きることに意味があるんだろうなあと思って観ていました。

そんな街にどこか優しさのようなものを感じて、ニューヨークにそんな印象をもったのは初めてだったよ。