じゃっく

魔女の宅急便のじゃっくのレビュー・感想・評価

魔女の宅急便(1989年製作の映画)
4.5
事前にアイコニックにした(なってしまった)要素の入れどころってすごく難しいと思うんだけど、『ルージュの伝言』の挿入タイミングは天才的すぎました。最近でいうと、「グレイテストショーマン」の『The Greatest Show』や「ララランド」の『Another Day of Sun』と似た感覚。いや、それ以上。映画史上最高のオープニングといっても過言じゃない。気持ち良すぎる。いつかいつかと待っていたものが突然ぶっ込まれて一瞬何も考えられなくなる。あぁやっぱり素人の感覚とは次元が違うんだ、となる感覚。どんなテクニカルなことをされるよりも気持ちがいい。

たくさんの人と出逢って触れ合って、いいこともわるいことも経験して、キキは自分だけの内なる世界から脱出したんだね。ジジが喋らなくなった(ジジの言葉が聞こえなくなった)のはそういうことなんだ。なんだかちょっぴり寂しい気はするけれど、きっとそれが大人になるってことだし、そのための修行だったんだよな。

みんなが優しい心を持てばどれだけ素敵な世界になるんだろう。ありがとうとごめんなさいが言えるだけでいいのに。ぼくらはいまとっても世知辛い世の中に生きてるから、余計に優しい世界を求めてしまうね。
じゃっく

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