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泥棒成金の堊のレビュー・感想・評価

泥棒成金(1954年製作の映画)
4.0
ヒッチコック自身が「くだらない」作品って言ってる割に会話の応酬と「緑の光」が美しい。記号が多い。ソファーの近くを歩くヒロインの口元にだけライトが当たっていてとてもエロい。ふたりのぶっとんだ会話の真ん中に花火、むちゃくちゃなライティングとくればなんだか『ションベン・ライダー』を思い出した。ラスト、わざわざ落下させて高さをアピるのは極めてスピルバーグ。てかそれ以前に全編宮崎ルパン感がすごいのだけれど。

UNEXTで見たらとんでもない高画質でビビる。みなさんは当然ながら輸入盤ヒッチコックブルーレイBOXで全部見てるんでしょうがIVCのモザイク画面でしかヒッチコックに触れていない貧困層には鮮明さが眩しすぎる。いままで見てたヒッチコックはなんだったんだ……きょうもこんにちは、淀川爺さま……
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